血まみれ椿姫
☆☆☆
それから何が起こったのか、よく覚えていない。
気が付けば俺と城は警察署にいて、丘の上で見たことを説明させられていた。
しかし、あの丘にも監視カメラが設置されていたらしく、それを確認してみた所女の子の姿はどこにもなかった。
移っていたのは自分で自分の首を切る冨部先輩と、唖然としてそれを見る俺たちの姿だけだった。
「こんなの嘘だ! 冨部先輩は女の子に首を切られたんだ!」
声を荒げてそう説明しても、信じてくれる人は誰もいなかった。
監視カメラに映っていないのだから、信じてもらえなくても当然だ。
でも、見た。
俺はたしかにこの目で見た。
それだけは事実だった。
警察署まで両親が迎えに来た時、俺は城に聞いた。
「あの言葉、聞いたか?」
「あぁ。『椿のように』ってやつだろ? なんなんだよ、あれ!」
「俺はあれを聞いたのは2度目だ」
1度目は三宅先輩が死んだとき。
そして今回も。
そして2人ともチェンソーで首を切られて死んだ。
隣町のあの子のように……。
それから何が起こったのか、よく覚えていない。
気が付けば俺と城は警察署にいて、丘の上で見たことを説明させられていた。
しかし、あの丘にも監視カメラが設置されていたらしく、それを確認してみた所女の子の姿はどこにもなかった。
移っていたのは自分で自分の首を切る冨部先輩と、唖然としてそれを見る俺たちの姿だけだった。
「こんなの嘘だ! 冨部先輩は女の子に首を切られたんだ!」
声を荒げてそう説明しても、信じてくれる人は誰もいなかった。
監視カメラに映っていないのだから、信じてもらえなくても当然だ。
でも、見た。
俺はたしかにこの目で見た。
それだけは事実だった。
警察署まで両親が迎えに来た時、俺は城に聞いた。
「あの言葉、聞いたか?」
「あぁ。『椿のように』ってやつだろ? なんなんだよ、あれ!」
「俺はあれを聞いたのは2度目だ」
1度目は三宅先輩が死んだとき。
そして今回も。
そして2人ともチェンソーで首を切られて死んだ。
隣町のあの子のように……。