秘密の糸Season1㊦
「…逃げたか」

そう言って須藤さんは手を離した。

「すみませんでした。じゃあ…俺帰ります。」

須藤さんの中でウチはもう、同じシスガルの仲間としか思ってない。

どんなにウチが想ったって無駄なんだ。


その時ウチの中で何かがキレた。


あーもう…分かった。


ヤればウチは多分、忘れられるんだ…。



諦めるにはもう、多分これしか方法がない。

一発だけヤれば、きっと…忘れられる。

一度の過ちとして

なんだ。

簡単じゃん。

「じゃあ俺はこれで…。」

「…あの」

「はい?」

「分かりました。避けてた理由話します。
ここじゃあれなんでウチで話しませんか?」

ウチはそう言って、須藤さんを誘った。

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