秘密の糸Season1㊦
「俺そんなつもりで来たんじゃありません!」

あーあ

何やってんだろウチ…。

こんな事したってどうしようもないのに


でも身体が言うことを聞かない…。


「ははははは!」

バカバカしくて自分に笑ってしまう。


「…武藤…さん?」


「…避ける理由?そんなのあるわけないじゃん?ほんっと須藤さんって真面目だよね~」


挑発するような口調にばっかなってしまう。



「…ただ、ヤりたかったからですよ、単純に。
須藤さんを利用しただけ。
部屋に来たのは、少なくともこうなるって分かってたでしょ?」

「…違う!俺はちゃんと話をしたくて!」


上手くいかない自分にイライラする。

「…ウザ。」


「…え?」

「須藤さんのそうゆうのマジ迷惑。」


ウチはわざと冷たい言葉で放った。

「…え?」

「ウチの事、何とも思ってないくせに!!」

頭の中がもう、いっぱいいっぱいだった。

その時、黙っていた須藤さんが口を開いた。

「…いい加減にしてください。」

そして今度はウチが床に倒された。
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