秘密の糸Season1㊦
「…前私の誕生日に彼氏と彼氏のお兄さんと三人で過ごすはずだったんです。
その日彼氏は、バイトに出てて、
私は、彼氏のお兄さんと彼氏の実家で待っていました。」
「うん」
井上さんは静かに聞いてくれた。
「…二人で少し話をしてて、
その時私のしていたイヤリングがソファの下に転げ落ちたんです」
「…それで?」
「イヤリングを拾った時、ソファの下から一緒にチャームが出てきて、
その時彼氏が帰って来ました。」
井上さんはその後も何も言わずただ静かに聞いてくれた。
「そのチャームを彼氏が見た瞬間、
明らかに様子がおかしくなって…
そのチャームは元々、彼氏のお兄さんが今結婚した奥さんに昔付き合っていた時に奥さんにプレゼントしたものだったんです。」
「そうだったのか…。」
「そのネックレスは二人が会うときにしか付けない約束で…
なぜ私の彼氏がそのチャームを知っていたのかお兄さんが聞いたんです。」
「…それで?」
「…そしたら、昔彼氏と奥さんが過ちを犯したって聞いて…」
話すたびにまた涙がポロポロ零れ落ちた。
あの日の事を思い出す度に、涙が止まらなくなった。
「…分かった、三田倉もういいよ、
話してくれてありがとな」
そう言って井上さんは優しい声をかけてくれた。
「…私、その話を聞いて、
そんな関係になっていたのも、もちろんショックでした…。
でも、それよりもそのことを彼氏が隠していた事が悲しかった…。」
気づけば自分の今の思いに対して、止まらなくなっていた。
「…三田倉…。」
もっと早く言ってくれたら良かった…。
そしたらまだ、許せてたのかもしれない…。
後から知るくらいなら、
…言ってほしかった。
「辛かったな…今まで耐えてたんだな一人で」
そう言って、井上さんは私の肩をポンポンしてくれた。
その日彼氏は、バイトに出てて、
私は、彼氏のお兄さんと彼氏の実家で待っていました。」
「うん」
井上さんは静かに聞いてくれた。
「…二人で少し話をしてて、
その時私のしていたイヤリングがソファの下に転げ落ちたんです」
「…それで?」
「イヤリングを拾った時、ソファの下から一緒にチャームが出てきて、
その時彼氏が帰って来ました。」
井上さんはその後も何も言わずただ静かに聞いてくれた。
「そのチャームを彼氏が見た瞬間、
明らかに様子がおかしくなって…
そのチャームは元々、彼氏のお兄さんが今結婚した奥さんに昔付き合っていた時に奥さんにプレゼントしたものだったんです。」
「そうだったのか…。」
「そのネックレスは二人が会うときにしか付けない約束で…
なぜ私の彼氏がそのチャームを知っていたのかお兄さんが聞いたんです。」
「…それで?」
「…そしたら、昔彼氏と奥さんが過ちを犯したって聞いて…」
話すたびにまた涙がポロポロ零れ落ちた。
あの日の事を思い出す度に、涙が止まらなくなった。
「…分かった、三田倉もういいよ、
話してくれてありがとな」
そう言って井上さんは優しい声をかけてくれた。
「…私、その話を聞いて、
そんな関係になっていたのも、もちろんショックでした…。
でも、それよりもそのことを彼氏が隠していた事が悲しかった…。」
気づけば自分の今の思いに対して、止まらなくなっていた。
「…三田倉…。」
もっと早く言ってくれたら良かった…。
そしたらまだ、許せてたのかもしれない…。
後から知るくらいなら、
…言ってほしかった。
「辛かったな…今まで耐えてたんだな一人で」
そう言って、井上さんは私の肩をポンポンしてくれた。