秘密の糸Season1㊦
「ちっ…須藤、こんな所までノコノコと…」

「おい、零士こいつ誰だよ」

「ちっ…」

「武藤さん…」

須藤さんがウチに手を伸ばそうとしたその時

「俺達の邪魔すんな!テメェ!」

1人の男が近くにあった鉄パイプを握り、須藤さんを殴ろうとしていた。

「危ない!」

(須藤さん!)

その瞬間

「ぐはあ」

須藤さんはそいつの攻撃から見事かわし、拳をみぞおちに命中さした。

(つ、強い…)

「テメェ!」

(また!)

だけどもう1人の男からの攻撃もかわし、今度はキックをお見舞いした。


(何者だよ…須藤さん。)


攻撃をされた二人は地面にヘタレついていた。



(す、すごい…)



「くっ…。」


「…まだやります零士さん?」


「チッ」


「…これ以上、彼女に何かしたらただじゃおかねーからな」


初めて聞く須藤さんの低い声。


目もいつもと違う。


優しいあの目じゃない。


なのにウチは思わず、またドキドキしてしまう…。


ダメなのに…。



「…覚えてろよ須藤、このままで済むと思うなよ」


そう言って零士達は逃げるように去っていた。


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