秘密の糸Season1㊦
明るい所で雪都に身体を見られるのは恥ずかしかった。

(このお風呂こんな狭かったんだ…)

密着する身体と身体が火照って熱くて恥ずかしい…。


その時雪都が口を開いた。

「へえー円花の身体こうなってるんだ…」

「や、あ、あんま見ないで!」

「もう、見てるじゃん」


雪都はそう言って、意地悪な笑みで私の耳元で囁いた。

「雪都近い…」

トン

気づくと、私は雪都に壁に追いやられていた。

「!!」

(…いつのまに)

「…何かさ、前の時を思い出すよな」

「え?」

そういえば以前、ゴミ捨て場で壁ドンされたっけ…。

あの時はお互いごちゃごちゃしていたんだった…。


…複雑だったけど今思うと懐かしいな…。


そんな私達が、まさか付き合う事になるなんてなー…。



「…あの時は、俺まじでどうかしてたよなー
本当ごめん。」

「あはは!もういいよー!」

「…だけど俺は円花をこれ以上、好きにならないように必死だったんだよ」


そう言った雪都の目は真剣だった。


「雪都…」

「でも今は遠慮しなくて良いんだよな?」

「えっ…?ん…」

そう言って雪都は私にキスをした。


クチュクチュ

音で雪都の舌が私の口に入ってきたのが分かる。


「んっ…」

そして雪都は唇を離した。


なんだかとっても気持ち良くて頭がボーッとする…。


「ふっ…円花、エロ」

こんなキスされたら堕ちちゃうよ…。


「そんな顔すんなよ…。虐めたくなる」


そう言って雪都はもう一度キスをした。

「んっ…」

雪都のキスは激しく

でも、優しく甘い

私はそんな雪都のキスにどんどん堕ちる。

「雪…ま…」

腰が抜けそうになる。



ガン

シャアアア

よろめいたその時、シャワーの蛇口に手が当たり
両方に降り掛かった。
< 75 / 146 >

この作品をシェア

pagetop