秘密の糸Season1㊦
ジャー

キュッキュ

「ふぅ…。」

何だが本当に専業主婦になったみたいだ。

「よし!洗い物終わり!」

結婚したら、こんなふうに皆旦那さんの帰りを待つのかな…。

でも

私は部屋の辺りを見回した。

雪都の居ないこの部屋の空間はとても広く寂しく感じた。

「…雪都。」

さっきまでここにいたのに、今居ないだけでとても寂しく感じた。

不安になってきた。

私は胸に手を置いた。

…大丈夫。

私は昨夜、雪都に抱かれたという身体の感覚がしっかりある。

雪都は私を愛してくれている。


そう自分に言い聞かせた。


「…テレビでも観てよっかな。」

そして私はテレビを観ながら、スマホを時計をソワソワしながら何度も見た。

…テレビに集中なんて出来なかった。

だけど何回スマホをチェックしても、雪都からの連絡はなかった。

「そっか仕事忙しいよね…。」


ちょっと寂しいけど仕方ない。


雪都から連絡が来るまで、私はテレビで時間を稼いだ。
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