秘密の糸Season1㊦
「雪都…お願いだからLINEしてよ」

いつしか私は雪都に対して不安が大きくなっていた。

甘えたでワガママになっていた。


「雪都…。」

居ないのに何度も雪都の名前を呼んでしまう。

まるで、お留守番を待っている犬の気持ちになった感じだ。

会いたい。

雪都に会いたい。

会って思いきり抱きしめたい。

待てぐらい犬も出来ることなのに

私は待ても出来ない犬以下だ。

「雪都…。」

ポタ

涙を流していた。

嫌だ…。

私、もう、二度とあんな思いしたくない…。


そしてそこから私の心はどんどん暗くなった。


“雪都に対する思いが

いつのまにか黒い“鉛“みたいに固まっていた。







< 82 / 146 >

この作品をシェア

pagetop