秘密の糸Season1㊦
「…ありがとう、お邪魔します。」

ガチャ

そしてドアの鍵を閉めた。

この家には絶対円花しか入れなかったのに…

コポポ…

そして俺はキッチンに向かい、清羅さんにお茶を入れた。

コトン

「…どうぞ」

そして机の前にお茶を置いた。

「ありがとう…」


「…何でこの家知ってんの？」


俺は問い詰めた。


「あ…えっと…、お義理母様から聞いて…」

(…おふくろ。個人情報だぞ…。)

「本当にごめんなさい…、私のせいで…、
…貴方達の関係を壊してしまって…。」


そう言って清羅さんは頭を下げた。

「もういいよ今更…。」

清羅さんが謝った所で、一度犯した過ちは消せないし

円花は戻って来ない…。

ザーザーザー

その時、雨が降ってきた。

そして清羅さんが口を開いた。

「…晋一君私ね、秀一と離婚しようと思ってるの。」

「…は？」

突然のことで、俺はあ然としてしまった。

「あの雨の日、私はあなたと関係を持ってしまった。
本当にすごく後悔したの、
後からバレるって分かっいたのに
私は秀一に…、嘘までついてあなたと過ちを犯した。」

「清羅さん…」

「私、晋一君に初めて出会った時
体中に電気が走ったみたいな気がした。
三人で過ごす毎日があんなに楽しかった筈なのに、
私はいつのまにか、秀一じゃなくて貴方を見てた。
そして…晋一君を本気で好きになっていた。
毎日…晋一君のことばかり考えるようになってしまった。
いつのまにか自分の気持ちの感情がコントロール出来なくなった…。
…あんな事してしまって本当ごめんなさい…。
あの日を最後にしようと思っていたのに…
私はどんどん貴方を好きになってしまった…。
秀一と結婚をしても、
私の中に晋一君に対しての好きと言う感情は何年経っても消えなかった。
私…やっぱり、晋一君が好きなの！」

「……」

俺はどうしたらいいか分からず、
ただ黙っていた。

「ねえ…私が壊しといて言うのは間違っているけど、
私達はお互い、もう過ちをおかした共犯なの。
だからお願い…。
晋一君の側にこれからは私がいさせて…」

俺はずっと黙っていた。

その時

ゴロゴロ

雷が鳴り出した。
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