一番そばに。
大河は素っ気なくそんな事を言うのだった。






美咲とバイバイをして、学校を出る。


学校から家までは歩いて10分もかからない。
かなり近場にあるのだ。


大河は私の隣に並んで、いつものように眠そうな顔をしている。





……大きくなったなぁ





思えばそうだった。

大河と一緒にいるようになったのは、たしか幼稚園の年中の頃。

あの時はまだ大河よりも私の方が身長が高かった。

それなのに今はーーー





「なーにジロジロ見てんだよ」


「うぁっ!」



じっと大河の事を見ていたのに気付かれ、ほっぺたを摘まれる。


< 3 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop