一番そばに。
「男…ねぇ」



男、と聞いてふと頭に浮かんだのは大河だった。

でも大河、好きな女の子いるんだっけ?

それなのに誘っちゃったら申し訳ないよなぁ…



「う〜ん…」



暫く悩んだ後、



「…氷室くん!」



私は勢いよく立ち上がった。



「はぁ!?」



美咲は見るからに嫌そうな顔をしている。



「あんたねぇ…。学校一のイケメンが私たちの誘いをOKするわけが…」



あぁ、また説教だ。

私は両手で耳を防いでガードした。



「もう!梓羽!」



美咲のご機嫌は益々ナナメになる。


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