一番そばに。
「……っ!」



大河は花火じゃなくて私を見ていたみたいで、目が合った。


次第に大河との距離が近くなる。





え、え!?

なんで私こんなにドキドキしてるの…?

今まで大河になんて、こんな…





大河の指がそっと私の頬を撫でる。



「…っ!!」



自然と身体がビクついてしまう。



「…梓羽」



大河との距離はあまりにも近くて…

どこを見ればいいのか分からなくなって私は目を瞑った。



「…好きだ」



花火の弾ける音と同時に。


耳許で囁かれた今まで聞いたことのないような甘い声とーーー


優しいキスが私を包み込んだーーー








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