一番そばに。



「ちょ、ちょっと!何言ってんの!さすがにこの年になって一緒に寝るのはキツいって!」



グイグイと大河を引っ張ってベッドから下ろそうとしたけど、まったく動かない。

大河は大きなあくびをした後、



「…なに?意識しちゃうの?……氷室のことがすきなくせに」


「……っ!!!」



ボソリと呟いた。


確かに氷室くんのことは好きだ。
お姫様抱っこまでされちゃったし、余計に好きが加速したのは事実。

そして…
大河のことを少し意識しちゃってるのも事実ーーー





だって大河がキスなんかしてくるから…!





大河を見るたびに、あの夏祭りの記憶が蘇る。

本人は気にしていないのか、忘れているのかよく分からないけど、至って自然体だけど。


なんてことを考えていると、



「ぅわっ!!」



大河の力強い腕に引き寄せられた。



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