一番そばに。
取り敢えずこのドキドキを抑えたい!
私は大きく深呼吸をすると、
「おやすみっ!」
勢いよく布団を被り、大河と逆の方向を向いて寝ることにした。
一方の大河はというと、急に布団をかけられたことが不満だったみたいで、不機嫌そうに
「…おやすみ」
言い放つと、ギュッと私の身体を抱きしめる力を強めた。
おやすみ、と言ってからどれだけ時間が経ったか分からない。
私はまだ、一睡もできないままでいた。
だって…!
大河に抱きしめられてるんだもん!
意識するなっていう方が無理なんだもん…!
目を閉じても中々眠りにつけなくて、それでも時間は過ぎていって…
このままじゃ寝不足になっちゃう…!