一番の君。
一緒に来た男に、
ソファに座るよう指示される。
リーダーの前に座ると
やはりと言うべきか、オーラがすごかった。
威圧感、存在感。
こういう人が上に立つのだな、
と妙に納得した。
凛は私の腕に捕まりながら、
視線をずっと下に固定している。
怖くて見れない、か。
ほんと、ごめんね。
「…どうしてここに連れてこられたか、分かるか?」
ハスキーな、それでもって少しだけ幼さの残る声が私に向けられた。
こんな状況じゃなきゃ、
いい声だって凛と話せたのにな。
「…分かっているつもりですよ。」
「…そうか。」
会話が途切れる。