一番の君。


「おっとごめんね、手が滑った。」


フェロモンお兄さんが、
手に持っていたであろうテニスボールを
離れた場所にあった空き瓶に命中させる。


どう手が滑ればそうなるのよ…。

そして、なんでテニスボール持ってるの。


準備がよろしいようで…。


でも、悲しいかな。
これで完全に逃げられなくなった。


断れば……。


どうなるかは容易に想像がつく。

どうしてこうなっちゃったかな…。



凛まで巻き込んで…。


私一人なら、どうなってもいいのに。


いや、どうなってもは言い過ぎだけど。


どうしよう…。


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