さよならくじら
廊下で倖羽を見かけた。

話しかけてみようかな?なんて迷った私は話しかけることにした。

「倖.......。」


名前を呼ぼうとする私の声は、

学年1の美女、渡邉 穂乃果(わたなべ ほのか)の声にかき消された。

「ねぇ、倖羽!これからカラオケいかない?」
そう誘っているのが聞こえた。


穂乃果は中学が一緒で仲がいいっちゃいい。
中学の時からモテる穂乃果は、
性格がすっごーくいいし、可愛い。


穂乃果に誘われたら断る男子はいないよねー。

案の定、倖羽は

「うん!いこ!俺めっちゃ歌上手いからー。」
なんて少し冗談を入れながらオッケーしていた。


あーあー。
クラス離れてて全然話せないし、
あんな可愛い子がとなりにいちゃーなー。


だんだん悲しくなった。
いつも倖羽の隣には
利太と詩乃と私がいたのに。。

はぁー。もーしらない。
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