1人の女子とゆかいな不良たち
結愛side

「結愛、起きろ」

そう言う大翔の声に意識が浮上する

「ん…?」

「家ここで合ってるか?」

その声に目を開けて周りを見渡した。

「うん、ここ。ってか、どうして分かったの?」

「お前をあんま起こすのも可哀想だったからこれ借りた」

そう言って見せてきたのは私の生徒手帳。

「なるほど」

「はい、着いたから降ろすぞ」

そう言われて改めて大翔におぶわれてることを自覚した。

「えっ、わっ、ごめん!」

そう言って慌てて降りる。

「もう、酔いは覚めたみたいだな」

「うん、ほんとにありがとう」

私がお礼を言うと、

「おぅ、また明日な」

私の頭に手を置いてそういった。

「うん、おやすみ」

「おやすみ」

もう一度私の頭をポンっと叩くと大翔は帰っていった…

私は撫でられた部分に手を当てた。

こんなこと初めてされた…

戸惑いと同時に心が疼くのを感じた。
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