1人の女子とゆかいな不良たち
楓side
結愛ちゃんに泣きついてしまった日から一週間後の今日、実は陵の見合いの日なのだ。
陵以外の4人で集まってはいるが、私はどこかそわそわしていた。
そんな様子が伝わったのか、
「今日、陵は見合いなのか?」
大翔にそう尋ねられてしまった。
「うん…」
隣でそっと手を握ってくれる結愛ちゃん。
「止めなくていいのか?」
そんなことを言う大翔にびっくりした。
「止めるなんてそんなことできるわけないじゃん!陵の家にも、陵にも迷惑かかる…」
「陵の家のことなんか考えてたらどうしようもないぞ。それに、陵は迷惑だなんて思わないぞ。」
「でも…」
「じゃあ、ここでひとつ、陵の愛をためしてみよーぜ?」
いきなりそんなことを言い出す雅楽
「愛を確かめるって…?」
「今から、陵に"大好き" "会いたい" って送ってみて、陵がどうするか!」
何を言ってるんだろうとこの人は、と呆れかえる。