1人の女子とゆかいな不良たち
電車はきれいに5人並ぶことは出来ず、楓さんと陵、雅楽、私と大翔でバラバラに座ることになった。
1人になった雅楽はブツブツ文句を言っていたけど…
昨日あんなこともあったからか大翔の隣に座るのは少し緊張した。
「昨日、眠れたか?」
「え?うん」
大翔の腕の中で泣いたからか部屋に戻るとすぐ寝てしまったのだ
「昨日はありがとう」
お礼を言うと
「じゃあ、なんかお礼してくれんのか?」
ニヤっとしながらそう言う大翔
「わ、私に出来ることなら」
「んじゃ、ここ貸せ」
そう言って大翔は私の肩に頭を乗せてきた。
「えっ」
「昨日お前のせいで寝れなかったんだよなー」
「えっごめん」
「うそ」
「え」
結局大翔は何を言いたいのかわからない
「でも寝れなかったのはマジだからちょっと寝るわ」
そう言うとそれっきり声は聞こえなくなり、しばらくすると寝息が聞こえてきた。