1人の女子とゆかいな不良たち
「ありがとな」
「え?」
「すげぇ重い話聞いてくれて」
「ううん、むしろ聞かせてくれてありがとう」
「あと泣いてくれて」
「え?泣いてくれて?」
「あぁ。雅楽たちは俺に気をつかってたから絶対俺の前では涙は見せなかったんだ。」
「それなのに、わたしったら、泣いちゃって」
「いいんだよ。むしろ結愛が泣いてくれて俺は少しスッキリしてる。俺の代わりに結愛のが泣いてくれたってな」
「大翔...」
「だからそんな顔するな」
「うん...」
「夏休みはまだまだ長い。たくさん遊ぼうぜ」
そう言ってわらった大翔は私の髪をくしゃっと撫でた
「優菜さん、か...」
家に帰ってベッドに入り大翔の話を思い出す
優菜さんとの事を話す大翔は今までになく感情があらわれていた
大翔の寝言聞いて感じていた胸のザワザワが嫉妬だなんて
時々感じる胸の高鳴りが好きだからこそのドキドキだなんて
「あーあ」
亡くなった優菜さんになんて
「かなうわけ、ないなぁ」
私の大翔への恋心は辛い痛みと共にやってきた...