願わくば、君の幸せ
羽斗吏… 羽斗吏っ……
「 沙和… 聞いて 」
子供の頃は私の方が身長高くて、悔しがってた羽斗吏は、私を受け止めるには大きくて……
温かくて……
優しい。
「 俺、沙和が好きだよ。幼馴染で友達で親友で家族で、彼女… 全部に当てはまる沙和が好きだよ 」
羽斗吏…?
「 いつだったかな… 沙和が女の顔してるのに気づいて戸惑った。
俺が沙和を女としてだけ見たら、傷つけるかもしれないと思った 」
何、言ってるの……
「 沙和とはケンカしても、絶対離れないのわかってたから… 俺は沙和を諦めた 」
「 羽斗吏… 」
「 なぁ 沙和… この先も俺は沙和が大事で失いたくない女なんだ。
このまま、俺の大事な人でいてほしい 」
羽斗吏… 私は…… 私はっ……
「 絵美を選んだのは、俺が沙和を優先するけどそれでもいいかって聞いたら言ったんだ…
“ 大事に思う人がいる事があなたの長所なの、あなたが大事に思う人を私も大事する、私にはそれが出来る、だから安心して今の気持ちを大切にしてほしい… ”
そう言ったんだ、すごく嬉しかった 」
だから、絵美さんと結婚するって決めたの……
彼女は羽斗吏の中にある私事受け入れてたんだ。