100日の歌姫。





「……………優馬?」


急に、びっくり。



「なに、どうしたの?」


「なあ、治療まじで受けないの?」


聞いたことのないような、優馬の声。


弱々しい、苦しい声。



「うん、昨日言ったでしょ。」


「受けてよ。」


えっ?



「俺、お前のいない人生なんて考えらんねえんだよ。」


優馬はあたしの肩に顔をうずめて、そう言った。



優馬は、はぁっと一息ついて、


「好きだ。」


そう言った。



はっきり、そう言った。



< 26 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop