100日の歌姫。
「ごめん、落としちゃった。」
手が震えて、消しゴムが机から落下した。
プルプル手が震えてる。
「実那、どうかした?」
机の下からなかなか出てこないあたしに、莉々がそう言う。
「んん、なかなか取れなかっただけ!」
震える右手を抑え、左手で消しゴムをとって、いつも通りを演じ椅子に座った。
「そっ。もう一つ消しゴム持ってるから、今日それ持ってていいよ。」
「ありがと、借りるね。」
………ふぅ。落ち着け落ち着け。
大丈夫大丈夫。