100日の歌姫。
「莉々。おはよ。」
明らかに、莉々のテンションがいつもと違っていた。
でも、いつも通り。と自分に言い聞かせて、莉々に話しかけて席についた。
「………。」
あたしの「おはよう」に返事はなくて、ちょっと心が折れかけた時
「実那、あたしになんか隠してるよね。」
莉々が低いトーンでそういった。
「えっ?隠してるって?」
「何か隠してるでしょ、実那。」
莉々は、すごく泣きそうな目をして、あたしを見つめていて
胸が苦しくなった。
でも、言えない。言いたくないの。