100日の歌姫。
「おねぇちゃん。」
「はぁい。」
お姉さんは、おばさんを支えながら、少しだけ実那に近づいた。
「お母さんのこと、よろしくね。あたしのぶんまで、しあわせになってよ。」
お姉さんは涙を堪え、「うんうん」と頷いていた。
「りり、けんと、ありがとう。」
「実那、嫌だよ。」
莉々は号泣。絢斗も涙を流してる。
「りりは、あたしの、いちばんの、しんゆうだよ。」
「あたしもだよぉぉ。」
実那は、ずっと笑顔だった。
周りの人を見て、微笑んでた。
生まれる時は、自分は泣いて人は笑って
死ぬ時は、自分は笑って人は泣いて
まさしくこの通りなんだなぁって思った。