蜜月同棲~24時間独占されています~
馬鹿にしないで、と怒鳴りつけそうになる。
それを飲み込んだ。


深呼吸をして、気を落ち着ける。
感情的になったら負けだ。


「……もう、関係ないけど。勝手な言いがかりつけるのはやめて。彼は、子供の頃からの幼馴染でそれだけだから。再会したのだって、破談になった後だよ」

「どうだか。口では何とでも言えるよな」


イラッ、どころの話じゃない。
ああいえばこういう、きっと私が何を言っても信じてはもらえないのだろう。


そう思うと、諦めの境地になった。
それにもう無関係になる人だ、どう思われようと構わないと思った。


「もう、好きに妄想してくれていいけど」

「なんだと?」

「一言言わせてもらうけど、被害者面って言うけど私間違いなく被害者だよね? それに新田さんが会社で居心地悪いのも全部自業自得でしょ? 一体どうして欲しかったの? 泣いてすがって別れてほしくないって言ったらどうなった? どうしたって綾奈に赤ちゃんがいる以上、別れるしかないじゃない」

< 109 / 200 >

この作品をシェア

pagetop