蜜月同棲~24時間独占されています~
動揺を顔に出したつもりはなかったけれど、ぱちっと私と目があった磯原さんが、慌てたように言葉を訂正した。
「あ、でも、私が憶えてないだけで取引先の誰かだったかも?」
「そうそう、今までそんな気配させなかった人が、そう簡単に尻尾出すはずないし」
「ちょっとその言い方だとやっぱ女居るみたいじゃない」
「いえいえいえ! そんなお気遣いなく! ちょっとびっくりしただけですってば!」
酷く気を遣わせてしまい取り繕ったが、私の気持ちは女性陣にはそこはかとなく伝わってしまったのだろう。
気落ちせずに食べて飲んでと、さんざ進められ、そんなに飲むつもりはなかったのに克己くんが来た頃にはほろ酔いになっていた。
****
居酒屋を出てすぐのところで、私は酔ってはいるもののどうにかひとりで立っていた。
ひんやりした夜風が、アルコールで火照った顔に心地よい。
「それじゃ社長、ご馳走さまでしたー!」
「お前ら最初から俺に奢らせるつもりだっただろ」
「違いますよー! 飲みに誘おうと思っても社長がいっつもさっさと連れて帰っちゃうからじゃないですか。立花さんまたね」
「あ、でも、私が憶えてないだけで取引先の誰かだったかも?」
「そうそう、今までそんな気配させなかった人が、そう簡単に尻尾出すはずないし」
「ちょっとその言い方だとやっぱ女居るみたいじゃない」
「いえいえいえ! そんなお気遣いなく! ちょっとびっくりしただけですってば!」
酷く気を遣わせてしまい取り繕ったが、私の気持ちは女性陣にはそこはかとなく伝わってしまったのだろう。
気落ちせずに食べて飲んでと、さんざ進められ、そんなに飲むつもりはなかったのに克己くんが来た頃にはほろ酔いになっていた。
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居酒屋を出てすぐのところで、私は酔ってはいるもののどうにかひとりで立っていた。
ひんやりした夜風が、アルコールで火照った顔に心地よい。
「それじゃ社長、ご馳走さまでしたー!」
「お前ら最初から俺に奢らせるつもりだっただろ」
「違いますよー! 飲みに誘おうと思っても社長がいっつもさっさと連れて帰っちゃうからじゃないですか。立花さんまたね」