蜜月同棲~24時間独占されています~


今日、帰ったら聞いてみよう。
きっと、私がずっとごたごたしてたから、落ち着くまでは話さないでおこうと思ったに違いない。


その日、克己くんは星和堂から結局夕方になっても戻らず、定時間際に私の携帯に連絡があった。


『もうすぐ戻るから会社で待ってて』


どうやら一度、会社には戻ってくるみたいだからここで待っていようと思ったけれど、定時になっても戻らないので私は一度会社を出て、どこかカフェで待つことにした。


「お疲れ様ー」

「お疲れ様です」

「社長戻って来なかったね」

「はい、どっかで適当に時間潰してます」


磯原さんと一緒に社ビルを出る。
駅までの道のりを歩きながら話をしていた。


「あ、じゃあお茶でもつきあおっか?」

「いいんですか?」

「うん、すぐそこ。あそこのカフェいこうよ」


磯原さんが指差したカフェは、広々としたウッドデッキのオープンテラスがあるお洒落な店だった。


「あ……あれ。社長?」


そこに、克己くんと女の人の姿があった。


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