蜜月同棲~24時間独占されています~
エレベーターを降りて、小走りで通路を走り玄関のドアに辿り着く。
鍵を開けて中に入ってまず、克己くんの靴がないことにがっかりした。
「……まだ、帰ってない?」
それとも一度帰って、すぐに出て行った?
リビング、キッチンと寝室を見て回って、朝から何も変わってないことを確認する。
帰ってきた形跡が、どこにもない。
私を探してるのかもしれない。
……そうだ、きっと、探してるんだ。
それは、確信できた。
じゃあどこを?
そこにきてやっと、私は自分がタクシーに乗ったことが間違いだったと気が付いた。
探してるならきっと駅周辺だ。
タクシーに乗らずに駅まで行けば、克己くんに会えたかもしれないのに。
再び外に出ようと玄関に向かい、急いでパンプスに足を突っ込んだら慌てているせいかコロコロ転がって焦ってしまう。
こうしてる間にも、克己くんはまだ駅周辺を探しているかもしれなくて、早くいかなきゃ行き違いになるかもしれなくて。
どうにか履いてドアを開け、外に飛び出そうとした、その時だ。
「ひゃっ!?」
開けてすぐ、目の前に立ちふさがる人にぶつかりそうになって、一歩下がった。
驚いて見上げれば、彼もまた驚いた顔で私を見ていて。
「……ゆず!」
徐々に険しい顔に変わり、いきなり腕を掴まれた。
鍵を開けて中に入ってまず、克己くんの靴がないことにがっかりした。
「……まだ、帰ってない?」
それとも一度帰って、すぐに出て行った?
リビング、キッチンと寝室を見て回って、朝から何も変わってないことを確認する。
帰ってきた形跡が、どこにもない。
私を探してるのかもしれない。
……そうだ、きっと、探してるんだ。
それは、確信できた。
じゃあどこを?
そこにきてやっと、私は自分がタクシーに乗ったことが間違いだったと気が付いた。
探してるならきっと駅周辺だ。
タクシーに乗らずに駅まで行けば、克己くんに会えたかもしれないのに。
再び外に出ようと玄関に向かい、急いでパンプスに足を突っ込んだら慌てているせいかコロコロ転がって焦ってしまう。
こうしてる間にも、克己くんはまだ駅周辺を探しているかもしれなくて、早くいかなきゃ行き違いになるかもしれなくて。
どうにか履いてドアを開け、外に飛び出そうとした、その時だ。
「ひゃっ!?」
開けてすぐ、目の前に立ちふさがる人にぶつかりそうになって、一歩下がった。
驚いて見上げれば、彼もまた驚いた顔で私を見ていて。
「……ゆず!」
徐々に険しい顔に変わり、いきなり腕を掴まれた。