蜜月同棲~24時間独占されています~
それでも一度声に出せたら、力は抜けてしまった。
「……克己くんが好き。子供のころから好きだった」
私の手首を掴む手に、ぎゅっと力が込められる。
「好き……」
やっと言えた。
あれほど言葉にするのが怖いと思っていたのに、今は何度でも伝えたかった。
「克己くんが、好き」
いきなり強く抱きしめられ、苦しいくらいに彼の腕が絡みつく。
余裕そうに見えたはずの彼の体温が、思ったより熱かった。
「好きだ、ゆず」
耳元に触れた囁きも、熱い。
「私の方が、ずっと好き」
「なんだそれ」
ははっ、と彼が笑った。
彼の背中に手を回せば、少し絡んだ腕が緩んで彼を見上げる余裕ができる。
「誰よりも幸せな花嫁にしてやるよ」
そう言った彼もまた、幸せそうで。
近づく唇に、私はそっと目を閉じた。
優しく重なり、愛おしむようなキスに溺れる。
その瞼の裏で、私はヴァージンロードをゆっくりと歩く自分の姿を見ていた。
祭壇の前で待ってる彼は、一度は儚く消えた初恋の人。
今は誰よりも愛しい、最愛の人。
END
※※※※※※※※※※※※
この後番外編を更新します
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「……克己くんが好き。子供のころから好きだった」
私の手首を掴む手に、ぎゅっと力が込められる。
「好き……」
やっと言えた。
あれほど言葉にするのが怖いと思っていたのに、今は何度でも伝えたかった。
「克己くんが、好き」
いきなり強く抱きしめられ、苦しいくらいに彼の腕が絡みつく。
余裕そうに見えたはずの彼の体温が、思ったより熱かった。
「好きだ、ゆず」
耳元に触れた囁きも、熱い。
「私の方が、ずっと好き」
「なんだそれ」
ははっ、と彼が笑った。
彼の背中に手を回せば、少し絡んだ腕が緩んで彼を見上げる余裕ができる。
「誰よりも幸せな花嫁にしてやるよ」
そう言った彼もまた、幸せそうで。
近づく唇に、私はそっと目を閉じた。
優しく重なり、愛おしむようなキスに溺れる。
その瞼の裏で、私はヴァージンロードをゆっくりと歩く自分の姿を見ていた。
祭壇の前で待ってる彼は、一度は儚く消えた初恋の人。
今は誰よりも愛しい、最愛の人。
END
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この後番外編を更新します
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