蜜月同棲~24時間独占されています~
私が脱ぎ散らかした服を、畳んだのは克己くんだ。
畳み方に違和感があって当然のことだった。
「女なんだから。前後不覚になるほど酔うものじゃないよ、危ないだろ」
「ごめんなさい」
私は彼に下着姿を晒してしまったのだろうか、それともそこは目を逸らしてくれたのだろうか。
気になって仕方がないが、彼の方からそのことに触れることはなく私からも怖くてとても聞けたものじゃない。
真赤になって肩を竦め小さくなっていると、ふっと笑った気配を感じた。
顔を上げれば、優しく目を細めて彼が私を見つめていた。
「今日は飲みすぎるなよ」
「あっ、の、飲まない、今日はやめとく」
そんな目で見られると、さすがにちょっと狼狽えてしまう。
「別にちょっとくらいはいいだろ、送ってやるし。だからほら、話せ」
「えっ?」
私が聞きたいことがあって、今日会ったはずなのに。
逆に話せと言われてきょとんとしていると、彼が私のグラスにビールを注ぐ。
多少はアルコールが入った方が舌も滑るだろうと、そういう意図なのだろう。
「何があったんだよ? こんな間際になって破談なんて普通ありえない。大体のことは聞いたけど、ちゃんと柚香の口から聞いてやりたかった」
不意打ちに食らった優しさだった。
じんと瞼が熱くなり、私はあの日の修羅場のことと、その後の会社での状況を、時折感情的になりながら克己くんに話していた。
畳み方に違和感があって当然のことだった。
「女なんだから。前後不覚になるほど酔うものじゃないよ、危ないだろ」
「ごめんなさい」
私は彼に下着姿を晒してしまったのだろうか、それともそこは目を逸らしてくれたのだろうか。
気になって仕方がないが、彼の方からそのことに触れることはなく私からも怖くてとても聞けたものじゃない。
真赤になって肩を竦め小さくなっていると、ふっと笑った気配を感じた。
顔を上げれば、優しく目を細めて彼が私を見つめていた。
「今日は飲みすぎるなよ」
「あっ、の、飲まない、今日はやめとく」
そんな目で見られると、さすがにちょっと狼狽えてしまう。
「別にちょっとくらいはいいだろ、送ってやるし。だからほら、話せ」
「えっ?」
私が聞きたいことがあって、今日会ったはずなのに。
逆に話せと言われてきょとんとしていると、彼が私のグラスにビールを注ぐ。
多少はアルコールが入った方が舌も滑るだろうと、そういう意図なのだろう。
「何があったんだよ? こんな間際になって破談なんて普通ありえない。大体のことは聞いたけど、ちゃんと柚香の口から聞いてやりたかった」
不意打ちに食らった優しさだった。
じんと瞼が熱くなり、私はあの日の修羅場のことと、その後の会社での状況を、時折感情的になりながら克己くんに話していた。