蜜月同棲~24時間独占されています~
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食事が終わった後、少しゆっくりしてから家まで克己くんの車で送ってもらった。
「遅くなったし、泊まっていっても良かったのに」
うちの前の通りで車を停めて、克己くんがそう言ってくれたけれど。
「や、いくらなんでもそんなわけにはいかないよ」
克己くんが私を見ながら、心配そうに眉を寄せている。
全く意識をしてないからそういうことを言えるのだろうけれど、私としてはいくら幼馴染でもそんな簡単に男の人の部屋に泊まるなんて出来ない。
「今日は、本当にありがとう。おかげで、すごく元気出たよ」
助手席に座ったまま、少し身体を運転席の克己くんに向けて頭を下げた。
それで多少安心はしてくれたのか、息を吐いて優しい笑顔が浮かぶ。
そして、さらっと私の頭を撫で、横髪を指で梳いた。
その仕草が、子供扱いでも幼馴染にするそれでもないような気がして、一瞬鼓動が跳ねた。
「……遠慮しないで、もっと頼れ」
「う、うん……」
「とりあえず、今週末はすぐに引越し。簡単に荷物まとめとけよ。大きな荷物は業者手配しとくから」
「う……えっ!?」
流れで頷きそうになって、あ、またこのパターン、とちらりと思う。
克己くんと話していると、こっちが本来驚くことを当たり前のようにさらっというから、うっかり聞き流してしまいそうになる。
「えっ!? もう引越しって!?」
「引越し先は任せとけって言ったろ。もう期限まで日数もないし、この土日じゃないと俺が動けないから」
食事が終わった後、少しゆっくりしてから家まで克己くんの車で送ってもらった。
「遅くなったし、泊まっていっても良かったのに」
うちの前の通りで車を停めて、克己くんがそう言ってくれたけれど。
「や、いくらなんでもそんなわけにはいかないよ」
克己くんが私を見ながら、心配そうに眉を寄せている。
全く意識をしてないからそういうことを言えるのだろうけれど、私としてはいくら幼馴染でもそんな簡単に男の人の部屋に泊まるなんて出来ない。
「今日は、本当にありがとう。おかげで、すごく元気出たよ」
助手席に座ったまま、少し身体を運転席の克己くんに向けて頭を下げた。
それで多少安心はしてくれたのか、息を吐いて優しい笑顔が浮かぶ。
そして、さらっと私の頭を撫で、横髪を指で梳いた。
その仕草が、子供扱いでも幼馴染にするそれでもないような気がして、一瞬鼓動が跳ねた。
「……遠慮しないで、もっと頼れ」
「う、うん……」
「とりあえず、今週末はすぐに引越し。簡単に荷物まとめとけよ。大きな荷物は業者手配しとくから」
「う……えっ!?」
流れで頷きそうになって、あ、またこのパターン、とちらりと思う。
克己くんと話していると、こっちが本来驚くことを当たり前のようにさらっというから、うっかり聞き流してしまいそうになる。
「えっ!? もう引越しって!?」
「引越し先は任せとけって言ったろ。もう期限まで日数もないし、この土日じゃないと俺が動けないから」