青空に叫べ
天才ヤンキー
「ねぇねぇ!順位出たって!見に行こ!」


「マジ!?行こ行こ!」


クラスの女子が走って教室から出て行った


「俺も見に行くか...」


俺の名前は 五十嵐 輝 
(いがらし あきら)


名前から分かるように俺の家は代々伝わる


五十嵐組、純血の家系


父さんが6代目で俺が継いだら7代目になる


父さんは俺に継いで欲しいみたいだけど


正直、俺的には継ぎたく無い


何かと面倒くさい


学校とか会社とか将来的にも影響する


まあ、今こうして普通に通えてるのは


母さんの苗字を使ってるのと


メガネの優等生を演じてるからかな


でも目つき悪いから女子に結構怖がられる


歩いてるうちに順位表の所まで着いた


「1520...15...」


下から見ていって一番上で目に止まった



1位 1年5組20番 佐藤 輝


「1位じゃん...」


高校での初めてのテストで1位は結構嬉しい


「おっ、輝1位じゃん!すげー!!」


声を掛けてきたのは小学校から一緒の親友


五十嵐家と古くから付き合いのある


二階堂家の 二階堂 隼 だった
(にかいどう しゅん)


こいつも母方の苗字を使っている


「おう。お前も一点差の2位だけどな」


順位表には俺の下に


2位 1年5組19番 佐竹 隼


とあった


「お前には名簿でしか

勝てねーんだよなぁ〜」


そう言って隼は大げさに落ち込んだ


「名簿に勝つとか負けるとかねーし」


「だよな。へへへ」


俺らは2人して笑った
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