俺様社長ときゅん甘同居
しばらく、仕事に没頭しているとお昼の時間になっていた。
仕事に没頭してると時間が経つのが早い。

「晶子さん、ご飯行きましょ！」

そう誘ってくる翔子ちゃんに

「行こっか」

そう言ってパソコンを１度シャットダウンして、デスクの下の引き出しに入れていた小さな手提げを取り出して席を立つ。
金曜日のお昼は外にランチを取りに行くのが翔子ちゃんとの習慣になっている。

「お昼行ってきます！」

そう声をかけて事務所を出る。

「いってらっしゃい」

そう顔を上げてにっこり告げてくれる所長に頭を下げて、事務所を出る。
佐伯くんは今日はなかなかランチを取る暇もないだろう。
デザインの今日中のリテイクを指示されれば暇はない。
帰りに片手でも食べれるおにぎりかサンドイッチでも買って帰ってあげよう。
そう思いながら、翔子ちゃんと二人でビルを出て向かうのは喫茶店シャロームだ。

この事務所から近いビルの１階にある、喫茶店シャロームは、その名の通り雰囲気の良い空間の広がる素敵な喫茶店だ。
マスターと奥様の二人で切り盛りしているが、絶えず人が出入りする人気店。
ここではお決まりのように季節のホットサンドのセットを頼む。
野菜とお肉などのバランスがいいホットサンドは美味しくてついつい、来るたびに頼んでしまう。
そして、マスターのブレンドコーヒーはコクと苦味のバランスがよくスッキリとした味で、飲むとホッとする。

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