俺様社長ときゅん甘同居
そうして職場近くに拓さんが借りる駐車場まで車で来て、さぁ歩こうとした時

「砂川さん、伊藤さん。おはようございます」

後ろから声を掛けてきたのは、柏木くんだ。

「あぁ、おはよう。柏木」
「おはようございます」

そう返すと

「とうとう、お付き合い始めたんですね!これで所長も一安心ですね」

なんてにこにこ笑顔で言うのだ。

思わずピシッと言う音がするくらい私の動きが止まった。

「砂川さんも素直じゃないから伊藤さん大変そうですけど、砂川さんの気持ちは事務所内でダダ漏れでしたから。仲良くしてださいね!喧嘩でもあろう日には砂川さんが怖いので。先に行きますね!」

言うだけ言って、さっさと歩き出した佐伯くんを見送り、私は隣りの拓さんを見上げた。

「どういう事?」
「だから、俺は前からお前への気持ちは隠してないの!ほら行くぞ!」

そうして、手を引かれて私は職場に着いた。
そこには既に、所長に柏木くんに翔子ちゃんもいる。

「おはよう」
「おはようございます」

そうして挨拶して入った事務所内で、翔子ちゃんが声を上げる

「イヤー!晶子さん!なんでこれの手を取ったんですかぁ」

という叫び

「おい、三木!いい度胸だな?」

翔子ちゃんにそれは黒い笑顔を向ける拓さん。



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