俺様社長ときゅん甘同居
「あの、ミサキさん。ご実家はいったい何をなさってるんですか?」

そう聞くと、ミサキさんはすんなり、答えてくれた。

「うちは、砂川不動産と砂川建設を経営してるのよ。建築と不動産両方やってて、そこそこ資産がある家なのよね・・・」

その話を聞いて愕然とした。
砂川不動産も砂川建設もどちらも名前を聞く一流企業だ。
そこの跡継いでないとはいえ、長男。
いいお家で育ってきたわけだ。

そして、女性に対する態度はお姉さんたちがみっちり仕込んだとの事。
なんと、ミチルさんは拓さんとひと回り違うし、ミサキさんも十歳上らしい。
二人ともそんな歳には見えない。
そんな二人の子はどうやら結婚が早かったらしく私より少し下くらいの年代の子か居るらしい。
そりゃ先越される心配するわ。
女子なら早い事もあるし。

「そこそこじゃないレベルですよね・・・」

思わず苦笑いだ。
あのタワーマンションも砂川不動産と砂川建設で建てて販売したそうで、結婚もしていないがいつかお嫁さんが来ても何も苦労がないようにと、今年生前分与されたものらしい。
なかなかのお金持ちなお話にどこか遠い目になってしまう。

「晶子!?ミサキ姉さん何を話したんだよ!」
「ありのままだわ!あんたは黙ってればいいと思ってたの?籍を入れてからとか親と会わせてからなんて卑怯だからね?」

ぐっと詰まった拓さんに


< 66 / 101 >

この作品をシェア

pagetop