俺様社長ときゅん甘同居
そう指し示されたのはリングの中央に小さく一つだけダイヤの入ったシンプルな指輪だ。

「ご試着なさってみてください」

その声にお互いに自分のサイズの指輪を手に取り、ゆっくり嵌める。
サイズもピッタリだし、太すぎず細すぎずのリングの幅。
拓さんも見てみると、その指に嵌った指輪はしっくりくる感じだ。

お互いに顔見て頷き合う。

「マリッジリングはコレでお願いします」

「はい、ありがとう御座います。こちらの指輪はご試着頂いたプラチナの物とホワイトゴールドやピンクゴールドのタイプもありますが、素材はプラチナでよろしいですか?」

お花のエンゲージもプラチナなので、揃えるならプラチナかなと思う。

「えぇ、プラチナのリングでお願いします」

「刻印はいかがなさいますか?」

「TtoAを女性用にAtoTを男性用にお願いします」

「かしこまりました。マリッジリングはすぐのお渡しが可能です。マリッジリングは刻印するので少しお時間頂きます」

「どれくらいですか?」

「1時間ほど頂ければと思います」

「わかりました。では、支払いはこれで一括で」

そうして、買い物は済み刻印が済むまでに食事をすることにした。
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