俺様社長ときゅん甘同居
「拓さん、選ばせてくれてありがとう。素敵なリングで嬉しい」

軽くご飯をと喫茶店に入り、私はコーヒーとパンケーキを頼み、拓さんはホットサンドとコーヒーだ。

「晶子の気に入るものがあってよかったよ」

食事を済ませると近場をウィンドウショッピング。
しかし、気を付けねばさらっと買ってしまう拓さんなので要注意だ。
可愛い物好きな私だけれども、今日は可愛いは禁句だ。
言ったら最後、確実に買われるそんな気がするのだ。
だが、それがかなり難しい事をほんの数分で悟った。

「晶子、可愛いって言うの我慢することないぞ?」
「へ?何言ってるの?」
「晶子に散々言われたからな。なんでも買いすぎ!って」

くすくす笑っている拓さんに

「だって、ほんとに私が可愛いって言うとすぐ買おうとするから・・・」
「晶子が可愛いと思う物を見てる時、すごく生き生きとして可愛らしい顔するからな。その顔が見ていたくてついついなぁ。でも晶子が買いすぎっていうから。今度からは本当に欲しいものを見つけたら、遠慮せずに言ってくれればなんでも買うのは辞める」

そんなことを言うのだ。
どこまで甘いのか、この人は。

「分かった。素直に甘える練習にもなりそうだし、これからはそうする」

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