俺様社長ときゅん甘同居
父親同士の挨拶のあと、兄妹の紹介も済んで皆座り落ち着いてきた。
食事も運ばれてきて、和やかに顔合わせの食事会が始まる。

「いや、こんなに綺麗なお嬢さんが拓にお嫁に来てくれるなんて良かったよな、母さん」
「ホントに、いつまでも結婚しないまま居たので。とってもホッとしましたね!晶子さんに逃げられないうちに早く結婚なさい!」
「まぁまぁ、それならうちの晶子もですよ!なかなか結婚しないまま来て、こんな素敵な旦那さん連れてきたんですもの。ホントさっさと結婚しちゃいなさい!」

両家の母がもはや、押せ押せな感じで来るとは思っていなかった。
いや、反対はしないと思ってたけれど。

それを聞いた拓さんは

「このあと、その足で婚姻届出して来ていいですか?」

と、私の両親にお伺いを立てる。

「もちろんだ。一緒に住み始めたなら籍も入れてしまいなさい。もう晶子も拓くんもいい歳なんだ。私は賛成こそすれ反対なんてしないよ」

それはそれは嬉しそうに言う父に安心したのか、隣で一息ついた拓さん。

「だから、言ったじゃないですか。賛成される事はあっても反対される事なんて無いって」
「晶子は確かにそう言っていたが、話すまでは分からないだろ?」

この様子を見て、お姉さん達が言う。

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