俺様社長ときゅん甘同居
「あの・・・」

私が声を出すと一斉に振り返られた。

「私、式にこだわりが無くて。結婚しないままの人生を考えてたし。だから無理にする必要も無いかなと思ってるの」

と言えば。

「晶子はしたくないのか!?」
「あら、あなた可愛いもの好きなくせにお式はしないつもりなの?」
「まぁ、晶子さん!そんなこと言わずやりましょう!晶子さんの花嫁姿はきっと綺麗だわ!」
「えぇ!私ドレス探し付き合う気満々だったのに!」

などと次々声が上がる。
これは、無しという方向は却下なのかな?
このままだと私はあまり苦労せぬうちに、お式を周りが準備しそうな勢いだしなと考えていると

「晶子、それは結婚しないままだろうと思ってた時の話だろ?今は、俺がいるじゃないか。今はどう思ってるんだ?」

そう拓さんに問われた。
私の答えを両家が固唾を飲んで待っている状態だ。

「希望を言うなら、こじんまりとした式なら良いかな。仲のいい友人と両家の親族のみ集めた形で。良い季節にガーデンウェディングとか良さそうかなと思ったの。うちの弟や涼さんには小さな子達が居るでしょう?」
「そうだな」
「子ども達に大人しく静かにしなさいって気遣いながらじゃ折角参加してもらっても親も子ども達も疲れるでしょう?それなら気にせずはしゃいでても大丈夫な、アットホームで楽しい式が出来たら嬉しいなと思って」
「それでガーデンウェディング?」
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