お前の可愛さ独占したい
何故か優愛は、はぁと深いため息をしている。
「んーじゃあ香奈ちゃんの終わるの待ってる!」
いゃいゃ、大丈夫です。
まぁ、そう言っても結局いるだろうから言わずにノートに視線を落とした。
気がつけば、周りの生徒たちはゾロゾロを帰り始めていく。残っているのは私達二人。
部屋に響く、シャーペンで文字を書く音と消しゴムで文字を消すノートとこすれる音。
あれから、1時間30分程たったのに優愛はずっといてくれる。飽きずに、大好きなケータイも見ずにただ、私の姿を。
何で私に優しくしてくれるんだろう。
きっと、いろんな人にも同じ態度だよね。
「どうしたの?香奈ちゃんぼぉ~っとしてるよ?」
首をかしげて聞いてくる。