白衣の聖人による愛深き教示
「あ、あの! 少しだけお時間よろしいでしょうかっ」
入口から一歩中に入ったそこで、頭から足の先まで震えているのにもかかわらず、全身をガチガチに固めるという矛盾に、自分が今までにない緊張を抱えているのを実感する。
「はい、どうぞ」
対する彼は、私の緊張感を中和するように穏やか。
近くにある丸椅子を綺麗な手のひらで指し示し、そこに座るようにとうながしてくれた。
「あらあら、今日はなんだか様子が違うみたいよ? 久保泉センセ」
ふふふ、と横から甘ったるく微笑んでくるのは、薄いピンクのナース服を着た魔性の美魔女、冴子さんだ。
体のラインのわかる服は彼女のスタイルの良さを存分に引き立て、あふれるフェロモンを余すことなく撒き散らしている。
彼女が先生と呼んだ彼のそばで、色とりどりにラッピングされたたくさんの箱や袋を、大きな紙袋に詰めている。
聞かずともわかるそれらは、ここで働く女子達が精一杯の想いを込めて渡したであろうチョコレート。
私の戦うべきライバル達のものだ。
入口から一歩中に入ったそこで、頭から足の先まで震えているのにもかかわらず、全身をガチガチに固めるという矛盾に、自分が今までにない緊張を抱えているのを実感する。
「はい、どうぞ」
対する彼は、私の緊張感を中和するように穏やか。
近くにある丸椅子を綺麗な手のひらで指し示し、そこに座るようにとうながしてくれた。
「あらあら、今日はなんだか様子が違うみたいよ? 久保泉センセ」
ふふふ、と横から甘ったるく微笑んでくるのは、薄いピンクのナース服を着た魔性の美魔女、冴子さんだ。
体のラインのわかる服は彼女のスタイルの良さを存分に引き立て、あふれるフェロモンを余すことなく撒き散らしている。
彼女が先生と呼んだ彼のそばで、色とりどりにラッピングされたたくさんの箱や袋を、大きな紙袋に詰めている。
聞かずともわかるそれらは、ここで働く女子達が精一杯の想いを込めて渡したであろうチョコレート。
私の戦うべきライバル達のものだ。