それでも、幸運の女神は微笑む
ゴンッ
背後の冷たい石壁に背を預けて、頭をぶつけた。
ひんやりとした石の感触は、私にこれが現実だと諭しているみたいだ。
『今、何時だろ』
あれからどれくらいたったのか。
お腹は減ってないけど、どうだろう。
空腹を感じる余裕がないせいかもしれない。
『この、状況を打開するためには・・・』
少なくとも私の主張を聞いてもらわないといけない。
私の言語能力で上手く伝えられる?
うーん、難しいだろうなぁ。やっぱり・・・
『ラギア』
会いたい。
ラギアは私の思いを受け取れる。というか、ラギア以外に上手に伝えられる気がしない。
でも、どうしよう。
牢の中にいるのにどうやってラギアに会おう?
脱走・・・は、できる気がしないし、しない方がいいと思う。
下手に逆らって敵認定を確実なものにしたくない。
・・・もう、確実だったらどうしよう。
『あー、もう!
なんで夕日は私にあんなこと・・・した、ん、だろ・・・』
ふっと、ある考えがよぎってゾッとした。
もしかして、私に集中させて混乱させるため?
私を警戒して他に隙ができたところをつくとか?
私は、夕日にとって、捨て石?
『いやいやまさかそんなっ・・・』
言葉が、続かなくて、顔を手で覆った。
ほんの少し話しただけの人だ。仕方ないのかもしれない。当たり前かもしれない。
でも。
『なんで私、信じられないんだろう・・・っ』
あの笑顔が、本当に嬉しかったはずなのに。
背後の冷たい石壁に背を預けて、頭をぶつけた。
ひんやりとした石の感触は、私にこれが現実だと諭しているみたいだ。
『今、何時だろ』
あれからどれくらいたったのか。
お腹は減ってないけど、どうだろう。
空腹を感じる余裕がないせいかもしれない。
『この、状況を打開するためには・・・』
少なくとも私の主張を聞いてもらわないといけない。
私の言語能力で上手く伝えられる?
うーん、難しいだろうなぁ。やっぱり・・・
『ラギア』
会いたい。
ラギアは私の思いを受け取れる。というか、ラギア以外に上手に伝えられる気がしない。
でも、どうしよう。
牢の中にいるのにどうやってラギアに会おう?
脱走・・・は、できる気がしないし、しない方がいいと思う。
下手に逆らって敵認定を確実なものにしたくない。
・・・もう、確実だったらどうしよう。
『あー、もう!
なんで夕日は私にあんなこと・・・した、ん、だろ・・・』
ふっと、ある考えがよぎってゾッとした。
もしかして、私に集中させて混乱させるため?
私を警戒して他に隙ができたところをつくとか?
私は、夕日にとって、捨て石?
『いやいやまさかそんなっ・・・』
言葉が、続かなくて、顔を手で覆った。
ほんの少し話しただけの人だ。仕方ないのかもしれない。当たり前かもしれない。
でも。
『なんで私、信じられないんだろう・・・っ』
あの笑顔が、本当に嬉しかったはずなのに。