それでも、幸運の女神は微笑む
「ここはアグネシアの中でも特に隣国チェナティッドに近いオルーという町だよ」

「あぐにゅしゅあ、りゅーぎょくてててててにゅちゅくぁいおるーとぉゆまちゅ?」

「・・・・・・」



暫しの無言。

の、後に何やら1つ頷いたムッシェさんは、西側の大陸の右のほうを指差した。



「チェナティッド」

「ててててて?」

「チェナティッド」

「ててててっど?」

「チェナティッド」

「てめーてっど?」

「・・・・・・」



圧倒的菩薩の笑み。

ムッシェさんは何かを悟ったらしい。


私の言語能力の低さじゃないといいナ(棒読み)。



ムッシェさんは菩薩の笑みのままアグネシアの最北にしてチェナティッドの国境近くを指差す。


「オルー」

「おるー」

「!?」

「?」

「オルー・・・?」

「おるー!」


ガッと拳を握られた。

合ってたんですね師匠!!!


次に師匠はトントンと足を踏んだ。

ちょいちょいと足元を指差す・・・ここ、っていう意味かな?


そして満面の笑みで言った。




「パーデティ砦!」

「ぷあーじゅてぃとりゅぢゅ?」

「・・・パーデティ砦」

「パーじゃジュティとるで?」

「なんの話だ!!!」

「じゃー!?」


師匠がおキレになりました。

確実に私の言語能力のせいですね!




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