それでも、幸運の女神は微笑む
今朝は洗い物が多くて大変なのに、鳥の糞攻撃によりミュレットのダメージが凄い。
私は慣れてるから耐性があるんだけど、ミュレットは鳥の糞が嫌いみたいだから。
まあ、好きな人はいないだろうけども!
なんでも、小さい頃に好きな男の子の前で鳥に糞をかけられたらしく。
私が鳥の糞を受けるたびにトラウマを思い出し精神が抉られるとのこと。
糞を落とされる張本人である私よりもグッタリとしたミュレット。
慰め励ますシエルとマーニャ。
私もそれに加わろうとしたら、先に頭を洗って来なさいと言われた。
ごもっともです。
––––バシャア、バシャア、バシャア
干し場近くの井戸で、桶から頭に何度も水をかける。
幸いなことに今の季節は春。
朝はまだ肌寒いけれど、日差しが暖かいので冷たい水でもそこまで堪えない。
ぎゅっと、肩ぐらいまである黒髪をしぼって、水気を切る。
『布布布・・・』
「はい」
「ありがとう」
服に水がつかないように屈んで拭くための布を探していた私の手に布が握らされる。
手早く髪を拭いて、背筋を伸ばす。
「ラギア!おはよう!」
「おはよ」
ナイスタイミングで現れたのは、今日も今日とて美しいラギアだった。
赤と紫の瞳が綺麗だ。
ふわふわとした青白い髪を揺らして、ラギアはこてんと首をかしげる。
「アサヒ、また鳥の糞?」
「そー!ミュレット、つらい!」
「アサヒが辛いんじゃないんだ」
「まいにちだから!」
慣れたよ!
私は慣れてるから耐性があるんだけど、ミュレットは鳥の糞が嫌いみたいだから。
まあ、好きな人はいないだろうけども!
なんでも、小さい頃に好きな男の子の前で鳥に糞をかけられたらしく。
私が鳥の糞を受けるたびにトラウマを思い出し精神が抉られるとのこと。
糞を落とされる張本人である私よりもグッタリとしたミュレット。
慰め励ますシエルとマーニャ。
私もそれに加わろうとしたら、先に頭を洗って来なさいと言われた。
ごもっともです。
––––バシャア、バシャア、バシャア
干し場近くの井戸で、桶から頭に何度も水をかける。
幸いなことに今の季節は春。
朝はまだ肌寒いけれど、日差しが暖かいので冷たい水でもそこまで堪えない。
ぎゅっと、肩ぐらいまである黒髪をしぼって、水気を切る。
『布布布・・・』
「はい」
「ありがとう」
服に水がつかないように屈んで拭くための布を探していた私の手に布が握らされる。
手早く髪を拭いて、背筋を伸ばす。
「ラギア!おはよう!」
「おはよ」
ナイスタイミングで現れたのは、今日も今日とて美しいラギアだった。
赤と紫の瞳が綺麗だ。
ふわふわとした青白い髪を揺らして、ラギアはこてんと首をかしげる。
「アサヒ、また鳥の糞?」
「そー!ミュレット、つらい!」
「アサヒが辛いんじゃないんだ」
「まいにちだから!」
慣れたよ!