それでも、幸運の女神は微笑む
何か思いついたらしいラギアが唖然とするエリィさんを引っ張ってどこかに消えた。

ええと・・・「俺」「わからない」「いい」?



つまり、ラギアってわからなければいいって言ってた?

それでエリィさんを連れてったってことは、ラギアってわからなくしたらどうか判断してもらうため、かな?





それで・・・


『私はどうすれば・・・』




追う?

いやでも、もう見えないしどこに行ったかわからないし。


うーん。

まあ、とりあえず。


『掃除しよう!』







***



「アサヒ」

「ヴん?」


あ、巻き舌の巻きがイマイチだった、と思いながら振り向けば。

そこには、片目に眼帯をした茶髪おさげの美少女がいた。



「ひょあ・・・?」


あれでもさっきのラギアの声だったよね?

ポケッと口を開けたままキョロキョロするも、いるのは美少女だけ。


あるえ?




「俺、ラギア」


クエスチョンマークを大量発生させている私に、美少女が美少女を指差す。

え?



一瞬、空白が頭の中にできて。

ガクッと顎が落ちた。





「らぎあ・・・?」


ふるふると震える指を向ければ、なんでもないように美少女はコクリと頷いた。



え?待って、どういうこと!?

何が起こったの!?





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