それでも、幸運の女神は微笑む
ムッシェさん脚長い・・・スタイルいい・・・。

私の脚短いな・・・すげー短いな・・・。


あ、なんか目から汗が。



一人しょんぼりしていると、ムッシェさんが私の状態に気付いたらしく、歩くスピードを緩めてくれた。


「すまないな、ここにいいる女はみんな歩くのが早くて気が付けなかった」

「だじょー。ありごとう」

「だ・い・じょ・う・ぶ。あ・り・が・と・う」

「だぃじょゆぶ。ありがとう」

「ん、惜しいな。
だ・い・じょ・う・ぶ」

「だいじょうぶ」

「そう、よくできたな」

ぽんぽんと頭を撫でられて、ふへへと笑った。



アイナを交えた異世界言語講座で少し語彙は増えたのだ!発音はまだまだだけど!

アイナは鬼教師でした。


そんな感じで異世界言語講座でぼちぼち発音を直しているうちにどうやら目的地に着いたらしく、ムッシェさんが立ち止まって石でできたドアを押し開けた。



すると、いい匂いが風に乗って漂ってきた。


おおう!ここ、食堂か!


キッチンがあるんだろう奥の方から食事を取って各々自由に椅子に座って食べているみたい。

いくつかある長い木の机にそれぞれずらっと椅子が並んでる。


今はピークではないらしく、椅子に座って何か食べている人はまばらだ。






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