極上の愛をキミへ
結婚に興味なし
「おはようございます、朝比奈社長」


出社して来た社長に、コーヒーを出す。


「今日の予定は・・・」


そして、1日のスケジュールを社長に伝えた。

あたし、高梨結衣(ゆい)は大手企業の社長秘書として働いている。

 
「後、17時半に奥様がお見えになるそうです」

「あぁ。高梨くん、悪いが・・・」

「18時に、いつものお店は予約しておきました」


社長の言葉を最後まで聞かず、あたしは伝える。


「相変わらず、仕事が早いな」


社長は、小さな笑みを零す。


「いつものことですので」


社長の秘書になって、早4年。

毎月、結婚記念日に、奥様と食事に行くことは把握している。

その予約を約4年、毎月取らされているのだから。

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