極上の愛をキミへ
ずっと此処には、居られない。

わかっているが、溢れる涙の止め方がわからない。

もう、こんな時に誰よ!!

カバンの中で震える携帯を取り出し、画面を見ると朝比奈専務の名が表示されている。

こんな時間に電話って、仕事のトラブルだろうか?

出るか悩んでると、電話が切れる。

5回も、朝比奈から電話来てるし。

画面に表示されたお知らせを見て、掛け直すか悩んでいると、再び朝比奈から電話がくる。


涙を拭い、小さく深呼吸をし、電話に出る。


「高梨です」


あたしの声を聞き、電話の相手は盛大なため息をつく。


『お前、今どこ』


呆れたように、聞かれる。


「外ですけど」

『なんで』


は?なんでって、何が?

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